ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

だし巻き玉子を食べてみた

 ベランダ菜園から九条ねぎがたくさん収穫されて、刻んだのを昼におろし生姜と合わせて冷や奴にのせて醤油をかけて食べた。口に運ぶものを細かく選ぶようになって、豆腐、焼き豆腐、油揚げの有難みを再認識した。ことに豆腐は、冷蔵庫に常備しておいてなるべく早めに食べるようにすれば、加熱なしで植物性蛋白質が摂れる便利さだ。

 その九条ねぎの刻みがボウルに半分ほど残ったので、夜は、これに卵を3個つかってだし巻き玉子を焼いてみた。他の家族は、朝の食事に鶏卵を欠かさないので1切れずつ、わたしは、2切れを皿に取った。出汁もきび糖も加えたので、とてもおいしい。朝、けっこう大量の処方薬と朝食で胃の中がラッシュアワーの趣を呈するのがいやさに、ごく少量しか食べものを摂らないので、しぜん卵とも疎遠になっていた。管理栄養士さんが、卵と魚を意識して摂るとよいですよと教えて下さったので、これから時々は夕食に卵を食べることにする。

 木曜の採血結果は、貧血気味という評価で、生理学とか栄養学とか基礎教養としても1単位も取得していない素人が献立をデザインすると、なんとも覚束ない仕上がりになる。きびしめに調整されているのは、わたし自身のための献立だけなので、他の家族はそれほど影響を受けていないと思うのだが、なにしろ塩分が少ないので物足りなさを覚えているのかもしれない。

 ふみの日切手に隠されているというものを一生懸命探して、けっこう目が疲れた。眼科にいって視力を測って新しい本格的な眼鏡を作るか、それとも簡易なリーディンググラスの度を進めるか。小学館の大独和辞典の活字を目が拾うのも心許なく(これは直ちに困ることではない。)、この分では、いまは大丈夫でも、プログレッシヴ英和も数年のうちには怪しくなるだろう(これはやや困る。)。わたしの目の不幸の半分は、右眼だけ白内障になり、手術が難しいという理由で10年近く見えなかったことだ。それが、がんばって手術をしていただいたおかげで、見えるようになった。その右眼は、実は斜視で、これが残りの半分の不幸だ。だから、普段の生活のなかでメインで働いている左眼の老眼が進んだことは、困るには困るけれども、あえて不幸にカウントしない。

 

 一般教養科目で、『状況倫理学』という考え方を教わった。この西島秀俊さん演じる「課長」は、人生の切所、それも、他人の人生の重要な節目で、トリックスターのようなアフォーダンス疲労してしまうのだけど、それだってきっと本人の頭の隅にはこの場における倫理的な判断とはなにかという考えがあった、のかなあ。2010年作品。