ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

やっとクールダウンするのだろうか

 きょうから向こう数日間は曇一時雨の予報の日が多く、最高気温も三日目から若干おとなしめになるらしい。そろそろここに転居して丸一年になるけれど、なんとなく冬の印象が強すぎて、暑さになやんだ記憶はそれほど嵩高くはない。これは、わたしが、それほどは長時間の外出をしないということと、それからここがいわゆる洛中からひとつふたつ山を隔てて川も越したあたりにあるからというのが理由だろう。徒然草の、「神無月のころ、栗栖野というところ」とか、山崎の合戦ののち、明智光秀が落命したあたりとか、とにかくそういう風通しのよいところにもっぱら擱座しているから、山の中腹から雲が生まれ、月が天空を横切って難波津のほうに沈み、空気が少しずつ乾いていくのを感じやすいのかもしれない。……といっても、暑いといえば暑いけれど。

 水の口当たりがまろやかなのと、風がわりとやさしいのがいいところで、海っ端のベランダでは、咲こうとしても風に花弁を千切られていた大輪の変わり朝顔のF2やF3がここでは毎朝大きく開いた。

 一方、怪獣裁縫では、針目を7ミリに揃える訓練がおとといあたりから開始された。ときどき玉結びを作るので、これなんだか戦時中の千人針を思い出すねと話していて、寅年の女性は、虎が「千里を行って、千里を帰る」めでたい動物であるから、特例として自分の年齢の数だけ玉結びをできたものだよとか思い出していた。1938年が寅年なので、その12年前の1926年生まれ、同24年前の1914年生まれ、1902年生まれ、1890年生まれあたりの女性は、さぞかし頻繁に、千人針、頼まれたことだろうな。

飛んでくる弾丸は、これでは。