ブラックフライデーとは何であるのか

　それは、「黒字の金曜日」の謂いであると、先達の唱えるところである。Amazonさんが年に数回開催するセールでは、衣類用液体洗剤や粉に挽かれたコーヒー、レトルトカレーなどを多めに購入する。きっちり計算したわけではないけれども、少しずつ延ばし延ばしに使っていくと、たいていは次のセールまでは残る程度の数量を買う。それでいくらか節約になっているだろうか。

　ブラックフライデーのセールは、一般的な勤労者の冬のボーナス支給の数週間前に開催される。むかしは（いまも？）、「ボーナス商戦」というタームが1年に2回、ニュース番組で飛び交い、比較的値の張る家電やときには自動車の売れ行きが次の景気を左右したとされた。いま、ボーナスは、債務の返済や物価高への準備に回され、残りはたのしい消費へ費やされているのだかどうか。わたしのSNSのタイムラインでは、買わなければ節約100パーセントというごもっともな発言や、マストバイのカップ麺情報ぐらいがぼちぼち流れるくらいで、たまにAmazonで2021年型のiPadを買う、とか聞こえてくる程度だ。

　それでも、わたしもセール終了までには、Amazonさんでレトルトカレーやオリーブオイルなどを購入することだろう。