ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

徒歩でほんの少しだけ遠出してみる

 昨年の11月上旬であったことか、定期通院の翌日、調剤薬局アプリで飛ばしておいた処方箋の薬を受け取りに自転車で出掛けた。自転車を漕ぎ始めて数秒後、さいわい人気は皆無だったが自分のうちのある建物の入り口で落車して、けっこう重みのある電動アシスト式の自転車が身体の上に覆い被さってきた。

 そして、身動きができない。

 たとえば兎がひっくり返されて動けなくなるようなもので、どこかを打ったことで一時的に身体が固まったと理解はしたが、しかし、5分、7分と経過してもあいかわらず上半身はともかく下半身は動かないので、腕の力を使ってそろそろと人が通りかかったときに邪魔にならない方向にせめて自分の身体だけでも移動させようと試みる。しかし、自転車は重い。フレームが太いのもあるし、電池が重いのもある。

 家に電話してレスキューしてもらうかなと思ったころ、とうとう会えば会釈する程度の知り合いの下階のおじさんが通りかかってしまった。いったいどうしたのと聞かれたので、こけてしまってん、と情けなく答えて、助け起こそうとするのを辞退して、自転車だけ立ててもらった、もすこししたら動けそうなんでとおじさんを見送って、なおしばらくしてからやっと起きて、なんとか薬局へは行って帰った。倒れたおもな原因は、両方の足がペダルまで満足に上がらないことで、夏以来、免疫抑制のため感染を恐れて満足に外に出ずに自転車にも乗らなかった間、腿の裏のハムストリングスとかもう薄っぺらになってしまっていた。

 それから、ますます自転車から遠ざかった。6000歩程度は歩く通院も、そろそろと人や自転車にぶつからないよう、車道側に倒れないよう、ほんとうにゆっくり歩く。

 とはいうものの、先日の投票日のように、自分のみならず年寄りの車椅子をも移動させる必要があるときもないではないので、1.2キロ先の大規模小売店舗まで、まず徒歩で往復するのを試みた。歩き始めるとそれなりになんとかなるのと、糯米とか買ったのでそれを取りに家族がきてくれたのとで、わりとまともに歩けた。そのつもりだったが、一緒に歩いたiPhoneのアプリによると、あいかわらず歩行安定性が低くて、12ヶ月以内に転倒する可能性があるというので、その点、気をつけてまいりましょう。

 

 

 

 

 

 

 島崎少年と美しい母親をパリで待っているはずだったお父さんは、いまいずこ?