ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

きょうは筋肉を恢復させるための日/エナシュカ

 ふつうに考えれば、とくに下肢の筋肉量が減り気味の人間が、標準的な体重の成人一人が座乗する車椅子を押して移動するには、往復2キロ弱は、やや長い距離なのかもしれない。それはそうなんだけども、このごろ、このあたりのタクシー事情はそれほどよくもなく、そして、目的地の総合病院とは広い意味で自宅用地の隣の敷地に建っているものだから、タクシーさんを呼ぶのにも病院から乗るのにもやや気が引けるのだ。どのみち院内での移動にも車椅子のほうが便利だし。

 というわけで、曇りのち雨だった木曜は、鰺の干物やぜんざいの小豆で蛋白質を補いつつ、寝たり、ラジオ語学講座を聴いたり、また眠ったりして過ごした。寝るのがいちばん身体の恢復に役立つ。とくに横になっているとき、心臓の働きとしては宙に浮いているのと同じくらい安楽なので、体力を他のことに注ぐことができるのだろう。

 フランス語講座応用編の「フランコフォニーとは何か」は、講師のお一人である、ジャン・フランソワ=グラヴィアニ先生の書き下ろしテクストに基づく週に2回の講義なのだけど、これまでの半年間の放送分、そのまま4月から9月まで再放送されることになった。アジアの某国では、子女の教育上、外国語として英語を学ばせるのはもはや当然であり、それに加えて卓越化のためにフランス語を第二外国語として厳しく教え込むということが行われているとか、アフリカ大陸には、数十万ではきかない数の中華人民共和国からのビジネスパーソンが存在しているとか、生の情報としても興味深い内容だった。

 ドイツ語講座応用編の「ベルリンからのドイツ語シャワー」は、残念ながら近々の再放送は予定されていない。ドイツのポッドキャスト番組を聞き取りながら、現在のベルリン、ブランデンブルクミュンヘンなどではやっていること、市井の人々の暮らしに関することを伝えてくれる面白い内容だった。ウクライナ情勢はともかく、目下行われている中東での現実との関係をみるに、ドイツ国内もけっして一枚岩ではなく、たとえばきびしい面持ちで中東歴訪中のベアボック外相も国内外のさまざまな思惑を受けて安閑とした日は一日たりともないと思うけれども、ドイツ人のなかに素朴な善なる意思の存在を感じることが、このポッドキャストの紹介番組には多かった。

 ラジオ番組に言及したので、Eテレのある番組についてもひとこと書いておくと、「趣味どきっ!」の藪内流の特集は、実家が本願寺派ということもあり、とても楽しめた。最後のほうで、アナウンサーが亭主となって開かれた茶会の成功を見届けて、その指南役を務めた藪内家の姫野女史が涙ぐんでいらしたのには、ほろりとした。

 

 

 

 英語番組の別売音声教材の販売は継続するけれども、フランス語やドイツ語のは、なくなるとのこと。