ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

小説のやうなルポルタージュのやうな

きのうのエントリの終わりに、森村誠一『分水嶺』を紹介しておいた。わたしは、この本を、高校時代に子守のために泊まった先で見つけて読んだ。各種設定や人物造型について指摘したい点は多々あれど、約40年前に書かれた小説であることを踏まえるとあまり…

ヒューマニズムの問題では

大麻の使用や成人間の売買春について、近年、非犯罪化 decriminalization の流れがあることは聞いていた。わたしは、これについてかなり保守的な立場で、その理由として、それぞれ、まず、大麻の使用については、もっと身体及び精神に強い影響をもたらす別種…

ロースカツ食べたいだけでしょ

暑い。連休の間、広げるだけ広げておいた資料をやっと手にとって仕事。月曜日は、お昼にカレーライスのデリバリーを頼んで、それを平らげたあと、昂進した食欲に促されるままに、冷凍の回転焼を2つ。当然、眠くもなる。眠くなれば仕事は捗らない。だから、…

病院内のセキュリティ

@ae_pyonpyon21_j だけど、保安対策上、病院のスタッフだけど名前は分からないというのは、医師、コメディカル以外でも十分まずいんじゃないのと今般の事件をみるにつけ思う。— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) 2016年9月25日 ある大学医学部の附属病院に長…

かしこいおねえさんも好きでしょう?

ある化粧品メーカーから、消費税抜きで1年間に50k(1kは、1000JPY。)お買い上げいただきますと、ワンランク上の特別会員としてこれこれのサービスをしてさしあげます、と案内がきた。そのメーカーでわたしが使っているオーデトワレは、75mlで…

萩尾望都『王妃マルゴ』

3連休、2日は平日、また4連休というスケジュールで、しかも、ほぼ毎日曇りと雨なので、身体が確実にだらけて弱っている。土曜の夜などは、蓬莱551の豚饅を3個ずつと、フライパンで温めた揚げ豆腐で夕食とした。 秋から、NHKでは、メアリ・スチュアー…

『超高速!参勤交代リターンズ』

超高速!参勤交代 本木克英 コメディ ¥2000 前作は、享保20年、名君とされた第8代将軍吉宗の治世で、陣内孝則演じる とても難儀な性格の老中の策謀により、磐城の小藩(湯長谷藩一万五千石。)の殿と老職と馬廻に近習が、資金も時間も乏しい中、なんとか江…

ヤマシタトモコ『花井沢町公民館便り』

ある日の早朝、東京都心から小一時間も離れていないその町の一角が、透明な壁で囲まれる。その壁は、けっして壊れず、生命のあるものを通さない。壁の内側にいる人々は、外側から配給を受けて日々の生活を賄い、喜んだり悲しんだりこどもを産み育てたり病気…

蓬莱551の箱、届く

ここ数年、年に1回は、髙島屋大阪店から蓬莱551の豚まんとシュウマイの詰め合わせを取り寄せている。豚まんとシュウマイ、それぞれ10個ずつが詰められているので、けっこう食べ甲斐のある量である。もっとしっくりする表現として、「喰いでがある」を…

台風の火曜は机に向かって

月刊女性誌の表紙をウェブ上で眺めていたら、「週末は家族サービスでよれよれになるから月曜こそ身につける洋服で気分を盛り上げて」という趣旨のコピーが目に入った。自分が負担していないものにまでつきあいよく想像力を巡らせて草臥れるのはほどほどにし…

大人になれない人間の都合

台風の影響で、今日はすごい雨降りになるというので、20日発売の月刊誌を今月はすぐにはアマゾンで注文しないと決めた。というのは、わたしはアマゾンプライムの会員なので、正午すぎの締切時刻前までに注文した雑誌は、ヤマト運輸さんか日本郵便さんがそ…

雨続きの天気予報

連休前部2日めの日曜日は、朝からずっと昏い空。昼餉は、チルド麺の太めのと添付の濃縮スープをつかって、ラーメン野菜セットと刻み葱、使い切りチャーシューのパックで、湯麺。ATOKが英訳しているのをみると、Chinese noodles served in salty broth with …

シルバーウィークの始まり

日本橋へ映画を観に行く予定を早めるというプランもあったけど、2段構えの連休の初日は、近所の店にお鮨を食べにいくことにした。その「近所」というのが、地下鉄でひと駅隣りである。夏のうちに一度寄ったその店に、こんどはネットで会員登録して、「予約…

おかざき真里『サプリ』

広告代理店の制作部勤務の主人公と、彼女を取り巻く女、女、女と、そして男たちの物語。この漫画が雑誌に連載されていたころ、わたしはなにをしていたのか電子版の奥付で確かめたところ、偶々学生だった時期で、アメリカ合衆国でいうと、9.11以降リーマ…

外食

わたしは草深い田舎の生まれ育ちであるからか、いまだにデパートやメガストア、そしてコンビニエンスストアに入ると、それぞれの便利さやきらきらしさに一瞬、茫然としてしまう。シネマコンプレックスが入っているコレド室町のような衣類、雑貨、食品にあま…

わたしもかつて若い奥さんだった

家族間の家事分担や近隣との騒音トラブルは、現在、わたしが抱えている問題ではない。もちろん、これから高齢になるにつれて遂行が難しくなる家事は増えるだろうし、うるさくてたまらない隣人のいる場所で暮らしたり、反対に自分たちの生活音がやかましいと…

雨降り続き

月曜は定期通院のため朝から出掛けていた。週末に手を出さずにおいた仕事の資料をもっていって、検査や診察の合間にマーカーを引くつもりだった。朝早くの検体採取とレントゲン撮影から次の検査までに2時間弱あったので、当初の予定通り、院内のカフェで資…

重層性の森へ

20年くらい前、四谷大塚の予習シリーズの国語に、知里幸恵の評伝の一節が取り上げられていた。彼女は、金田一京助のお弟子さんの知里真志保の姉だ。いずれも成績優秀な姉弟だったが、幸恵は、民族伝承の歌謡を美しい文字に残して、夭折する。わたしなど、…

居場所のない恐怖

家も近所なら小1から中3まで殆ど同じクラスだった女の子に中1の終わり頃から非常に強く憎まれて、肉体的にも精神的にも厳しい迫害を受けた記憶がある。こどもどうしの小競り合いにおいて、抵抗したりとにかく何らかの反応を示したりすることが相手の嗜虐…

サンドイッチにがぶりより

BRUTUS(ブルータス) 2016年 9/15 号 [365日、サンドイッチ。] 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2016/09/01 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (1件) を見る Brutusは毎号買っているわけではなくて、朝刊の下の方に出稿される広告で『これは!』…

夜半の通り雨

今週は台風通過の影響などで木曜日まで毎日、雨が降る、降るとテレビの天気予報では云われていたけれども、それではとて洗濯を控えて夕方まで過ごしてみれば、実際に曇って雨降りという日はなかった。ただし、それがかりにテレビの天気予報に帰責できるもの…

自分を励まし剥く新栗

水曜日の宅配で、ほんの20粒ほどの栗が届いた。無燻蒸であるから、早めに茹でて食膳に上せねばならない。ところが、このところ、わたしには処方薬のひとつの副反応が著しくあらわれていて、頻脈で疲労している。ゆえに、栗を弱火で30分ほど煮て、冷まし…

梨の旬

ここ数年、梨は、8月の中旬に髙島屋のオンラインショップで予約して、9月の上旬に鳥取の大山から数個入りの箱で届くというようにしていた。わたしの好む品種の梨は、一般的な桃や葡萄以上に旬の期間が短く、うかうかしている間に市場から姿を消してしまう。…

雲田はるこ『昭和元禄落語心中』第10巻

落語という古典芸能をめぐる群像劇であるとともに、助六と春比古ふたりの因縁の物語である、長いお話が終わった。最後のほうで、びっくりする仕掛けが施されているけれども、それについては、ぜひ、第1巻から通して読んで、その重大事がどうしてこんな扱い…

褒め言葉の前提 / without an irony

日本の人が、日本在住の外国の人に向かって、『お前さんはえらい。日本人以上に日本人らしいから。』と褒めるとき、それが皮肉でなければ、その言葉を発する前提として、相手が自分の出身国の人の特徴を捨てるなり隠すなりして、日本人らしい特徴を獲得する…

ひどい野分

5日7時現在、台風12号が中国地方の北側の海岸線に沿って北上中とのこと。台風10号は、岩手県や北海道の被災地で、しっかり地面に根を下ろして生えていた太い木を根から剥がして押し流し、大量の土砂を前日まで人々がきちんとした日常の明け暮れの場と…

九月はじめの週末

宅配のすいかは、先週の西瓜が「今季最終」だった。食欲がある朝もそれがまったくない夕べも、なんとか喉を通るのは、トマトか林檎で、いまはなんと両方ネットスーパーで買うことができる時期なので、とてもありがたい。

胃腸の能力

まもなく林檎の季節が始まり、幾ら食欲がなくても、その赤い実を包丁で割って種をとりさえすれば、けっこう栄養が摂れるというありがたい日が初夏まで続く。 ゆうべは到来物の牛肉をありがたくいただいた日だったが、おそい昼に水飯を掻き込んで、夕方には林…

和泉かねよし『女王の花』第14巻

この巻で、なぜ、亜国の姫である主人公が生国を逐われ、母親の国である「黄」や、その隣国の「曾」に久しく客分として逗留し、親の仇への復讐に備えねばならなかったのかがとうとう明かされる。それは、国の統治権を掌握する者の正統性に関するもので、もし…

下衆の勘繰りの効用

きのう、はてなハイクに、ある刑事事件についての雑感を書き付けたところ、内容は異なれども、わたしと同じように忸怩たる思いを抱いている向きからの反応を得られて、迷ったけれどもメモを残しておいてほんとうによかったと思った。 ふだんはなるべく発動し…