ぴょん記

食べる、遊ぶ、学ぶ。

BLMと大坂なおみさんの優勝

 朝7時ごろ、思いついてテレビの前のスペースを覗くと、大阪なおみちゃん優勝したよ、と、夫の声。彼は、錦織圭選手がブレイクしてしばらくの間もそうだったように、大坂なおみ選手が合衆国の中のツアーで頭角を現してきたころから、まっすぐに彼女のことを応援してきた。映画やドラマをWOWOWで観ることが少なくなった時期でも、同社の視聴契約をやめることを一度たりとも検討しなかったのには、WOWOWがテニスの大きなツアーの放映権を握っているところが大きいようだ。

 今回、大坂なおみさんがBLMに深く関わりのある人物の名がそれぞれ記されたマスクを7枚用意して、決勝戦までの7試合に掛けて出場したことには大きな意味がある。大坂なおみさんは、日本国籍をもつ女性であると同時に、黒人であることを自認している。父君も、パートナーの男性も、肌の色が濃い。それは、法執行に携わる公務員等によるものであれ、一般市民によるものであれ、肌の色の濃い、いわゆるBLACKの人を標的とした暴力に、お父さんも「彼氏」も、そして大坂なおみさん自身も、晒される蓋然性が必ずしも低くはないことに直結している。事実上、生まれながらの肌の色が、より厳しい社会的規制を受けるための目印にされているのだ。

 勝ち進むことで試合ごとに変わっていく犠牲者の名前を人々の記憶に再度刻み込み、自分の属する集団と国に、人としての誇りを取り戻せと訴えるために、彼女はどれほどの犠牲を払ったことだろう。

 すばらしいことだと思う。

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植えた土の違いで花の色目も微妙に変わる