気温が急に下がったので、可動温度域の細い夫が、明日は冬物大会をしようと金曜の午後にオファーを出してきた。世間で言う衣替えを指すのであろう。もちろんわたしに否やはない。たとえば気温が5℃下がるごとに、それにふさわしい衣料を順次足していくよりも、いきなり厳冬期までの服を出してしまったほうが理にかなっている。
Tシャツ類は、とにかく多い。1枚10k程度と安価な上に、数日の旅行の際など洗濯設備のない宿に泊まることもあるから、セーターのインナーとしたり、寝間着にしたりで、ひとり5枚くらいは持っていったり宅配便であらかじめ送ったりする。
そして、このごろのユニクロやMUJIのTシャツ類は、それほど厚みがなくても高品位で、活動的な若い人に比べれば緩慢な動きを旨とする中年が数年着ても綻びも出ないし、破れもしない。首の周りが伸びないのは、洗濯後、わたしが両肩をピンチで留めて干すからだろう。とにかく、インナーとしては十分着られるので捨てられず、1枚で着るために数枚ずつ更新していくから、結果、1年に数枚ずつ累積して増加していく。
長袖Tシャツのおよそ7割が灰色の無地で、残りが同じく無地の茶色か紺色だ。灰色、茶色、ベージュ、紺色に黒ぐらいが、トップスとして買う色としてわたしが選べるせいぜいだから、似たような灰色の長袖Tシャツが山ほど山ほどあとからあとから湧いてくる。そういった中から、今回は、45リットルごみ袋に2つ分ほどの衣料を涙をのんで廃棄することになった。弱ってきた長袖Tシャツに加えて、2007年ごろのユニクロのコクヨさんカド消しの企業Tシャツなどにも感謝してお引き取り願った。
病気をしてから、どこに出かけるにしてもうちにいるにしても、わたしは下着の上に簡単なワンピースを着て、その上にTシャツやセーターを被り、必要ならば脚のほうになにか履いたりして済ませている。そういうワンピースも3枚ほど廃棄に回した。
来週、少しだけ暖気の戻りがあって、それからずっと秋になってやがて冬が来るのだそうな。