ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『鎌倉殿の13人』応援感謝!ウラ話トークSP~そしてクライマックスへ~

 三谷幸喜さんが朝日新聞で連載されているエッセイのたしか夏の終わりごろの回で、『鎌倉殿の13人』の最終回の脚本を書き上げたけれども、お芝居の結末は意外なものになると予告されていた。晩年の義時、急死説、暗殺説のある中で、その最期が「意外」といえば、雪の鶴岡八幡宮公暁が実朝を倒す際に、急遽行列を外れた義時に代わった源仲章ではなく、義時本人が凶刃に斃れる絵が思い浮かぶ。義時は、実朝とともに亡くなった。名目と実質のふたりの首領を失った幕府の首脳部は混迷を極める。それならば、1221年の承久の乱は、なぜ起こったのか。幕府は実朝と義時の同時死亡ですっかり弱体化したのではないか。後鳥羽院の追討命令の的となったのは、本当はいったい誰だったのか。あの雪の宵に死ぬのが仲章ではなく、義時だとしたら、こんなに「か」ばかりとなる。そもそも、義時の死が、ドラマのラストに揃わない。だから、この案は、ボツ。

 伊豆へ退いた時政役の板東彌十郎さんがとてもよかったので、これからもNHKのドラマなどでお姿を見られるとうれしいです。それから、三浦透子さん、菊地凛子さんという、海外で高く評価された女優さんをさりげなく起用したところもよいです。菊地凛子さんは、春にWOWOWで流れた『TOKYO VICE』で、英語に堪能で、韓国語も達者な新聞社のサブデスクを演じていて、それは強かだけど誠実な人柄の役で、義時の継室ののえさんとはまた違った魅力がありました、よ。