2時ぐらいから断続的に目覚めていて、風邪引きでもないけれど健康体でもない微妙な気持ち悪さを抱えたまま、膝掛けのおかげで半畳弱は確実に温かい布団に脚を入れて目を瞑っていた。寝ながら、冷蔵庫の中に残った食材のヴァーチャルリストを作り、洗濯物をいつごろ洗って干して取り込むかと考え、仕事の進捗にも思いを致した。もともと体力は乏しいほうで、中高生のころは部活動にも参加しなかったし、フルタイムで働くこともなかなか難しかった。それでも昨今のようなこんなやりきれない具合の悪さは、それを知覚するまえに眠ってしまっていたから知らずに済んでいたのだ。その点は、恵まれていた。
朝になって、お茶を煎れてカーテンを静かに引くと、近隣の幾百の屋根がまっしろになっていた。いままさに、魚上氷うおこおりをいずる、の候だからだろうか、すっかり数を減らしてしまったメダカたちが水槽の上層に餌を撒くと待ち構えていたかのようにふわりと上がってくる。もう少し温かくなったら、同じところから仲間を連れてきてあげるからねと思う。
ほぼ寝たきりだったけど、食事の準備と後片付け、洗濯物の世話だけは済ませたので、その点だけは自分を褒めてやろう。
冬中掛かってもエセーを読むつもりだったけど、これも積んでおこう。