ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

眠りはままならぬもの

 寝ている筈の時間になぜか活字を追っているので、家事が一段落すると少しでも睡眠時間を取り返そうとする。実際、家のあちこちで眠ろうとはするし、細切れに眠ってさえいるのに、目の疲れが取れ、しかも頭もしっかりして、起きていて大丈夫と思える時間帯は容易には訪れない。向こう側から攻められてばかりのアウェー戦が目下、連続している。

 5時にお湯を沸かし始める。まず、2リットル沸かして、麦茶にしたり、コーヒーをたてたりする。コーヒーについては、「いれる」「入れる」「淹れる」のほかに、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌で遣われた、「点てる」も、ありかなと思う。Kalitaのドリッパーに紙のフィルタを置いて、毎朝、メジャーカップ3杯分だけ、コーヒーを用意する。一時期の頻脈は起こりにくくなったけれど、胃がひっくり返りやすい状態は続いているので、カフェインはたぶんこの朝のコーヒーと、時々のお茶ぐらいでしか摂らない。

 その日、まず口にする水分の仕度をしながら、並行して味噌汁を炊く。「ほんだし」の減塩タイプを沸いていく鍋のお湯に溶かして、油揚げや豆腐を煮て、刻んだ葉菜やカットしてレンジアップした根菜を加えていく。塩分を薄く薄くしていくのが使命のひとつなので、味噌もほんの少ししか加えない。そのかわり、薬味の葱はたっぷりと浮かべる。玉子焼きも、このごろは砂糖が入らなくなった。万能つゆが少しだけ入って、それをくるくると焼きながら丸めたものを卵を食べる人の頭数で割る。なお、わたしは、食べない。

 この時期、5時半には外は十分に明るくて、食堂の掃き出し窓から左右に広がる、朝顔日々草、一昨日あたりからカサブランカもはっきり見えるようになった。カサブランカは、昨年の夏、日帰りの関西旅行から戻ってきた夕に一斉に咲いて出迎えてくれたので、今年もそろそろかと思っていたら、ほぼ同じ日に咲いてくれたのが嬉しかった。

 

 「オト」を巡る人々の関係が鮮明になっていく11話。