ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

あこがれのみやこで病院通い

 日曜に博物館でお神楽を観覧して間もないけれど、半月前に予約していたから、朝一番で通院先へ。診察予定時刻が10時で、その1時間前までに尿と血を採ったり採ってもらったりしなければならないので、外来受付開始時刻より前に病院に着く。この病院では、伝染病の影響もあるのだろうが、外来受付開始時刻より以前には人は再来受付機の前になかなか並ばない。番号札かなにかを渡されて、比較的広い総合待合室でゆったりと椅子に腰を下ろしている。これは、伝染病蔓延前、以前の通院先であるD大学医学部附属病院で、古代の重装歩兵さながらの稠密さで、じっと堪えて再来受付機のまえに並んでいた人々とは対照的だ。彼らの多くは、病院での診察を終えたら職場へ向かう勤め人で、受付と採血採尿、そして診察までをなるべく流れるようななめらかさでこなさねばならない人たちだった。

 それはそうとして。わたしは、この新しい通院先で、外来患者のために提供されたサービスに適合したアプリを使うためにスマートフォンに切り替えたくちなので、外来受付を手元のアプリで済ませて、再来受付機はスルーして、そのまま検体採取のエリアへ向かった。諸々済ませてから、診察までの待ち時間に、おむすび。

真昆布とおかか

 日曜の博物館でも、おむすびとランチパックを中庭のテーブルで食べていた。もう採血が無事に済んだからと、朝からニューヨークチーズケーキとドーナツを一気に食べてしまう胃のちからは残っていない。残ってはいないのに、不思議なことに、今回、なぜか肥えた。そして、HbA1cは、肥えたにもかかわらず、また下がった。まったく、わたしの乏しい栄養知識では、説明のつかないことが立て続けに起こる。わたしにできるのは、このまま、まじめに食事日記をつけることぐらいなのだろうか。

 昼前に会計まで終わった。そのあと、丸善に行きたいとか美術館のコレクションルームを観たいとか、そういうささやかな願望も病院で会計を済ませて帰宅の途に就くあたりには雲散霧消している。なにせ4時起きである。そして、この八月、わたしがいちばん会話した相手は、モンテーニュ殿かもしれない。浮世離れが亢進して、現実の令和の社会との隔たりが次第に大きくなっていくような気がする。