ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

フルのおでんはしばらく休む

 昨夕は、一度水で炊いた大根1/2本、カネテツデリカフーズさんの丸天4枚、細くて短い竹輪2本で、ほんだしと薄口醤油とみりんで炊いた。冬至ということで、うちの田舎の家の庭で穫れたという南瓜をわざわざ送っていただいたのも煮なければならなかったので、おでんという感じにしなかったのだ。冒頭の煮物に、ゆで玉子や蒟蒻などが入ると途端にボリュームが倍になる。もし、その量を炊いたとしたら、少なくとも半分は残る。残って、次の日も煮返しておいしく食べる。それでも鍋は空にならない。だんだんとおでんないし煮物を食べた際に感じるおいしさは逓減する。しまいには、わたししか食べない。鍋を洗いながら、おいしかったと思うのは、せいぜい秋口から中秋に掛けてで、まるで少々手強い台所の隅に居座る小さな怪物を「退治した」という気持ちに近いものを罰当たりにも抱くことさえある。

 鳥飼茜さんの『おはようおかえり』で、東京に新天地を求めた京都育ちの末っ子が、「かぼちゃは自分でええ出汁を出すので、砂糖と醤油だけでおいしゅう炊けるんです」という意味のことを呟きながら、小さい会社のオフィスで到来物のかぼちゃを器用に炊くシーンがあった。来年も、野菜をおいしく食べる勉強を続けようと思うので、野菜本来のもつ出汁になるうまみ成分や、それをブーストする天然の出汁、人工の出汁を調べて試してみたい。味の素やハイミー、アジシオにも手を伸ばしてみよう。

 

 田舎の農家を訪ねると、以前は、自家製の漬物の盛り合わせがお茶と一緒に出されたものだけど、その家の主婦の手によって目の前で味の素を掛けられたことが再三あった。あれはあれで漬物をよりおいしくしたのだろうか。