ついでに、2日連続で、お昼に、玄米餅2コと、丸餅1コを焼いて、熱湯に浸け、砂糖の入った黄な粉をまぶして食べた。頭だけならいいけれど、情をもつかいすぎて、その場でぐるぐる回って倒れてしまう人のようになった。わたしは、少しは優しいところもあるかもしれないけど、だいたいにおいて情が薄いので、なけなしのそれを摺りきれるまで用いることで、同じことをしたひとの二倍も三倍もへたってしまうのだ。
宮尾登美子の三部作の掉尾を飾る作品。土佐の女衒・富田岩伍の奥さんが、夫の勝手な振る舞いや裏切りに翻弄されつつ、けなげに生きていく話だけど、作中のこどもらの、「お母ちゃん」という呼び声は、どの子のもよかったわねえ。