褒めているのか貶しているのかよく分からない、いや、意図的に褒めるように見せかけつつ本当のところではしっかり貶める表現というものは、たしかにある。なんだかそう受け取られがちな発言が多めの人をみて、人の関心を惹くという目的以上に、反感を買っているのではないかと思うこともある。
まあ、ほかならぬわたし自身、その傾向が強いので、人のいるところでは、あまり口を開かないように心懸けている。
そうすると、あのとき予めどうなるかわかっていたにもかかわらず、意地悪をして教えてくれなかったと怨じられることこそあれ、楽しい気分に水を差したとか大切なものをばかにされたとは、たぶん言われないだろうから。
当意即妙な受け答えなんて、受け取る相手と発する自分それぞれに心があるかぎり、むりです。