ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『鎌倉殿の13人』第10回

 たしか、史実によれば、阿野全成と義円、そして義経の3人が常磐の所生であったと思うけれども、まあ、それはよい。迫田孝也さん演じる範頼も参陣したことで、平家を西へと追い詰めるメンバーが揃いつつある。

 今回、義時が八重さんに差し入れた草餅を「捨てておきましょう」と預かった三浦義村がそれを口にしたことで、彼は腹痛を患って佐竹攻めに参加できなくなった。傷んだ草餅をそれとわからずに食べてしまったのは、直前に八重さんに求婚を断られたのが原因であるような気がするが、義時にしても義村にしても、八重さんの父である伊東祐親の娘の息子であるのだから、間柄としては八重さんは叔母さんにあたるのではなかろうか。いくら中世でもやや血が近すぎる。しかし、頼朝は八重さんと義時を媒するという。性懲りもなく八重さんが身を寄せている三浦館に夜這いをかけて未遂だったが。

 亀が自ら「奥を預かる」者と名乗って、政子の妹の実衣から八重の素性を聞き出して、嫌がらせを仕掛けていた。ところで、政子は、亀が同じ館のうちで、頼朝と枕をともにしている事実をはたして把握しているのか。知っているはずもない。既に知っていれば、牧の方りえちゃんの兄君の宗親、かれの髻が切り落とされる事件もおそらく発生せずに済むだろうが、あのうわなり討ちの一件がなければ、政子と頼朝の夫婦仲の微妙さが形成されない。テレビドラマとしては、それは寂しすぎる。

 そして、大庭景親の刑死。あのとき頼朝を討っておけばと思うときがきっとお前にもくるだろうという言を聴きつつ、刃を振るった上総介。同じ上総介が、佐竹討伐の折に、九郎義経に対して戦とはかくあるべしと説く。説きはするのだが、佐竹氏がふと漏らしたことばに激昂して、その首を落としてしまう。胆力も備わり、押し出しも立派だが、どこか壊れている。鴨。そうだ、芹沢鴨。『新選組!』で、佐藤浩市さんは、あの芹沢鴨を演じていた。

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四月はじまりの手帳をおろした。