ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

また癰のようなものが出てそして去って行った

 椅子に腰をおろすとけっこう体重がかかるあたりに、10日程前、軽い違和感があった。出歩いたり家事労働をしたり、その違和感のあるあたりに消毒を施してリドカイン配合の軟膏を塗り込んで時間が経過した。

 3日程前、その違和感がはっきりとした腫れに育ちきった。とても痛い。台所でじゃがいもの皮を剥くときなど、脚力の衰えたわたしは木のスツールに腰掛けて作業をするのだが、もう立っているほうがずっと楽なので、椅子には座らなくなった。疲労とか薬のせいとか、癰ができるのにはいろいろ理由はあるだろうけど、とにかくこれが潰れて排膿しきるまでは夜も安楽に眠れない。

 しかし、いつものように、それは突然に去って行った。今朝、皮膚表面の腫脹が解けて痛みが急速に消えていったので、すみやかに排膿と消毒を行った。まあ、いつものようにこんなものが皮膚の下に入っていたら誰でも痛かろうと思うような量の汚れ。周りの組織が平常運転に戻ったのは、さらに小一時間経ったころ。

 大昔、粘膜から離れた場所に癰ができたとき、前にも何度も書いたけれど、皮膚科の医師が、液体窒素で患部を冷やした直後にそこを穿刺するという手技を施した。現代の医学において、それが標準的な手順なのかどうかはわからない。とにかく、腫れ物の治療に、この種の観血的な方法しかないのだとしたら、清盛の時代とそれほど変わっていないなと思った。

 夜間の不眠の負債をなんとかすべく、眠り続ける休日。

 

 下巻を探して読まねば。