今週は、旅行に出るために旅支度と並行して留守宅で不足が出ないように「名前のない家事」をふだんの仕事の合間に片付けていた。そういう肉体を使う作業だけならこんなに疲弊しなかっただろうが、だんだん厭だ厭だという気持ちが募ってきて、自分がいる擂り鉢の底にたどり着くまでの由来とか経緯とか取り留めなく考え込んでいった。そのうち、頭が痛いのと発熱するのとがやってきて、頓服のLをのんだが、合計4錠までのんだところで、また食欲があさっての方向に旅に出てしまった。そうこうしていると、旅は、わたし自身以外の都合で延期ということになり、熱冷ましもこれ以上はのめずに梅雨寒の夜の中、長時間睡眠に突入した。
夜中に、ベトナム産の「甘みの頂」という名の袋に入ったバナナを1本食べた。こういうとき、夏の間はほぼ切らすことのないトマトを半分に切って粗塩を振り、鬼ひとくちならぬせめてもの二口で食べきるのが常だが、きのうは台所までも足を伸ばせなかった。リビングに自分への撒き餌のように置いておいたバナナの袋を引きちぎって、1本だけ部屋に連れ込み、食べたあと、皮をティシューでくるんだ。小バエがすぐ来るので。
しかし、バナナは繊維質が多いので、結局そのあと、歯を磨きに台所に立つことになる。台所まで行けない筈が、流し台に近いところに置いた歯ブラシと歯磨き粉を使ってブラッシングをしていた。さすがに、バナナのカリウムは効くものである。
曰く、「雑草という名の草はございません。」と。