このころになると、昼と晩は、なんとか自分以外の家族の食事を休み休みしながら用意して、それでもどうしようもないときだけ、デリバリーを手配するようになった。毎食出前を頼まなかったのは、ひとつには、人数分の食事を取り寄せるとなると一度一度のことはまあなんとかだけど累積するとけっこうな額になるというのもある。そして、牛丼屋、弁当屋、寿司屋、ファミリーレストランと回しても、このあたりの出前可能な店の数からすればどうしても飽きがきてしまうようで、年寄りが小さめの弁当でも半分以上を残すということが相次ぐのだ。そこはこちらが動くのも大変な状態であることを酌んで、食べてくれれば助かるのだけど、食べないものはしかたがない。もしも中長期的にわたしが調理できない状態、たとえば入院などした場合には、生協の宅配弁当やショートステイなども検討してはいるものの、今回のような予測できない不調には対応ができない。自分の食欲不振以上に、年寄りの不食は心配なものである。
