ただし、差し迫った問題として安全に眠る場所が失われ、湿り気や寒さ、極端な暑さや渇きから身を守る術をもたなかったら、『まるで漂うように』などと悠長なことは口にできないものだろう。
閉塞感、どこかの夜の底に転がる瓶や函に詰められたような窮屈さから、流離の天涯に思いを致すだけで、それがいい気なものであることと、自分の真正の心境であることとは矛盾しない。寄る辺のない不安な気持ちであることには変わりはない。
大人なので、なかなか実際には口にしないけれども。
ただし、差し迫った問題として安全に眠る場所が失われ、湿り気や寒さ、極端な暑さや渇きから身を守る術をもたなかったら、『まるで漂うように』などと悠長なことは口にできないものだろう。
閉塞感、どこかの夜の底に転がる瓶や函に詰められたような窮屈さから、流離の天涯に思いを致すだけで、それがいい気なものであることと、自分の真正の心境であることとは矛盾しない。寄る辺のない不安な気持ちであることには変わりはない。
大人なので、なかなか実際には口にしないけれども。