ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

いろんな人生を濃縮した時間のなかで

 いまでも恋しい、物故された何人かの役者さん。そのうち何人かは、世を儚んであちらの世界へ移られていった。こういう婉曲な表現をしようという試みも空しく思えるほど、生きているのが耐えられないような苦しみが、各々の選択の前にあったのだろうと思う。そのような役者さんの中のある人は、映画やテレビドラマの中で、苛酷な、ぎりぎりの人生を立て続けに演じていた。わたしが知るそうしたお仕事のほかにも、舞台でたいへんな練習量を要する役柄を演じていたと、亡くなってから知った。わたしたちは、舞台の上の、スクリーンの中の、あるいは、モニターを通して、役者さんの表現を味わい、また「次」を期待する。それは、ある種の嗜癖にも似ている。吉野朔実の作品だったか、「なんかくれ」「もっとくれ」とファンに望まれているような気がする、という芸能の人が出てきた。役者さんも、刑法を含む現行法を遵守すべきことは当然。ただ、内実は、大変そう。(400字)

7月に東京駅で撮った写真。