ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

相変わらずviaplayセレクションで

 以下は、ドラマ『アーベル&ベルゲン法律事務所』の第4話の筋に関係する記述を含みます。

 これは、ふたりの間には17歳の息子もいる、すでに離婚した弁護士同士が共同経営者という法律事務所のリーガルサスペンス。これは、ノルウェーの話。

 現代の北欧ならではの素材が出てくる。アフガニスタンから来て難民申請している17歳の少年。臨時アルバイトの売店のお金を盗んだと訴えられて、女性弁護士が弁護について、故国で虐待された境遇と客観証拠の乏しさを理由に無事釈放される。ところが、ほんとうの問題はそこからで、生体情報からして彼は17歳じゃないどうみても25歳より年上で、難民申請時に年齢を偽ったからには申請は却下されるし、身柄は強制送還、指紋も採取されて登録されるからシェンゲン協定に加盟する各国に入国すらできない、とたぶん入管の人に通告される。

 おまけに、無罪を主張していた売店でのお金の窃盗もじつは犯していたし、ついでに自分の弁護人の財布から2000クローネほど抜いていた。これは、現在のレートで25000円くらい。そうやって少しずつ貯めていた金は、難民収容施設を手広く経営する業者がポケットにしまいこんでいた。安い土地に仮設住宅めいたコンテナハウスを建てて、1つのベッドにつき1000クローネを公金から補助されて、ボランティアが集めた衣類を難民たちに売却するといったやり方で、たくさんのお金を儲ける業者だという。そして、難民の子を人質にとって、その親から追加の移送料金をせしめようという東欧系のマフィア。弱い者がいまの状況から脱しようと国を出た途端、さらに追い込まれて搾り取られるという悲劇。ならば、国を出なければよかったのか。

懐かしのドラちゃん