ぴょん記

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原発避難の小4に担任が「菌」発言 いじめ相談の5日後:朝日新聞デジタル

教師や上長などがその管理する集団の構成員らの意を得るためにこれと決めた特定の構成員をからかったり傷つけたりする行為に名前はないのか。特に教師の育成課程ではこうした行為類型はペケだと強く叩き込んでほしい

2016/12/02 09:45

 

 小学校ではないけれど、わたしは、成人後久しうして、ある集団で同じ目に遭い、しかし、そのときすでに自分の「ぷらいど」などよりも大切なものがあったので、なんでございますかー?と面の皮の厚さを装備して何十か月かを遣り過ごした。

 でも、小4の男の子には、さすがにきつい。

 この四十代男性教員が、実際に内心でどのように思って、「菌」だか「キン」だか口にしたかはわからない。でも、数ヶ月前と、数日前に、名前に「菌」と付けて級友に呼ばれるのが苦痛だと相談した相手に対して、その級友らが居並ぶ場所で名前に「きん」と付けて呼ばわるのは、行為類型としてアウトだ。いい方向の笑いの渦の中に招きいれて、彼をばかにした級友らとの間の溝を埋めてやろうとしたのだというような善意の解釈で、この子も、級友も、そして教員をも救おうとするのはもはやむずかしい。クラスの中で現実にナイフが振り回されたわけではないが、この子とお母さん、福島県で働くお父さんのこころからは、もうたくさんの血と涙が流れ出てしまっている。

 しらない人の人格非難はしようがないので、この教員については教師としていいのわるいのどんな処分が相当だの不相当だのいうことはできない。ただ、もうね、この担任の先生と、この子を一緒にしておくのはさすがにうまくないように思う。

 

 全然関係ないことだけど、この種の記事についてのはてなブックマークには、初等・中等教育課程の担任らに対する怨嗟や不信感がかなり色濃く漂っていて、学校に行く、授業を受ける、教室に居場所を得る、という行為が、ときにいのちや「ぷらいど」、魂をぎりぎり削りながら営まれていることを思う。先生もたいへん、児童生徒もたいへん。せっかく通学路に地雷の埋められてない、空爆もない、狙撃もない国に生まれても、教室が生き地獄では。

 

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