#8「告白」。ドラマはたいてい、WOWOWのリアルタイムでの放送では観ないで、WOWOWオンデマンドという見逃し補完サービスに頼っている。これだと自分のPCやiPadで観られるので、寝ながらでも楽しめるからだ。
『侍女の物語』も、Huluで映像化されて、今期、シーズン3がそれぞれ日本語訳の吹替/字幕で流れている。これは、原作にはなかった部分で、きっと原作者アトウッドの了承のもとにドラマになっているのだろう。
ギレアドで司令官宅に配属されたHandmaid「侍女」であるジューンは、司令官の妻にかわって子どもを妊娠して出産するという仕事に従事させられている。各司令官宅に配属された「侍女」たちを監督する「小母」のひとりであるリディア小母の過去に、今回は踏み込んでいた。夫や子のあった「侍女」たちが従順に司令官の子を妊娠し、無事に出産するまで、小母たちは細心の注意をもって見届ける。体制にも境遇にも納得していない侍女たちの中には、脱走や反抗や自殺を企てる者も当然いて、小母たちはそれらを防がねばならない。厳格で恐ろしいリディア小母が、なぜ、現在のような小母になったのか、ドラマでは彼女の前職、さらにその前の職業まで遡って丁寧に説明している。ジューンが以前に妊娠した際、喜色満面で大鐘を打ち鳴らした、熱心すぎる信心家の顔とは別の、危険極まりないリディア小母の側面が細かく描き込まれている。つまりは、同性に、母性の自覚を過剰に強いるのだ。その一方で、以前、司令官夫妻らの宴で場違いな振る舞いをしてしまい、そのことを恥じてとても落ち込んでいた。その恥の意識の生じた理由も、今回、明かされたように思う。