繕いものにようやく手が伸びた
今月の半ばの自転車横転事故時、着用していた作業着の繕いをした。右の膝下が100ミリ以上にわたって横に裂けていて、もしスカートなどはいていて身と地面との間にこの作業着の布地がなかったら自分の脚をもう何段階かざっくり深く削り込んでいたのではないかと思うと、たとえ作業着といえどもこれはもう一種の恩人である。あだやおろそかにしてはいけない。
以前の家ならば、裏から当てて縫う端切れには不自由しなかった。それが転居以降、手仕事の材料は、たいていまとめられてどこかのクローゼットの箱のなかに眠っているので、目当ての縹色の小裂がみつからない。端切れのストックになるかしらと買った浜松木綿の手ぬぐいセットは、想像していたよりもはるかに高級でとても鋏を入れる気にはなれなかった。だから、家族が手芸品店に寄るついでにカットクロスを一枚買ってきてもらった。

作業を始めた火曜は、まだこの布の出番ではなく、破れた箇所を細い手縫い糸で縫い合わせて、折り返して、糸をやや太い刺し子糸に変えて、縫って折り返しての繰り返し。縫ったすぐ近くの部分に、受傷した直後の皮膚が張り付いた跡がはっきり残っているので、先につまみ洗いをして、乾いたら裏からこのカットクロスを宛てて、最後は目立たない感じの刺し子で和風にダーニングするつもり。
縫って洗って乾かして縫い付ける、三日がかりの作業になることだろう。