ぴょん記

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酢豚にパイナップル

 掲題のあとに「(定期)」と付けたくなるほど、はてなアノニマスダイアリー(増田)では、しばしば取り上げられる話題である。酢豚のような、ただでさえ酢の酸味が利いたものに、パイナップルのような果物の酸味を重ねるな、ではなく、塩気の料理に無理に甘い(缶詰のシロップ漬けの)パイナップルを加えるな、という文脈で、非難されることが多いのだと思う。

 たしかに、生のパイナップルならば、その酵素で豚肉の繊維をほぐして、柔らかくしてくれそうな気がするが、たいていの酢豚に入っているパイナップルは、酵素の死んだ缶詰のものだ(沖縄などのパイナップルを産する南方の島ではどうなのだろう?)。それをわざわざ酢豚に加えたとしても、よほどのパイナップル好きの人はさておき、ふつうのひとは、パイナップルが口に入ったとき、甘いね、と感じるのが関の山だ。それなのになぜパイナップルが執拗に酢豚のメンバーでありつづけるのか、と増田は、何代にもわたって訴え続ける。

 たぶん、これは、パイナップル側からの要請によるのだ。沖縄県産のパイナップルは、意外と高い。らでぃっしゅぼーやで、春先から夏にかけてときどき買うけれど、小さいの1つでも1000円前後する。フィリピン共和国等から輸入するものの中には、それより安価なものもあるだろう。でも、1つが300円という破格の安いのは寡聞にしてしらない。もしかしたら、パイナップルというものは、生のホールで生産地の域外に持ち出されるより、生産地の近場で缶詰にされるほうが多いのではないだろうか。皮を剥かれて芯を取られて、加工されて缶詰にされるパイナップル。前は、パイナップルの缶詰を冷蔵庫で冷やして食事のあとに食べたり、寒天で固めておやつにしたりしたけれど、いまはあまり食べないんじゃないかな。ほかにもいろいろおいしいものが増えたし。

 だから、パイナップル(の缶詰)は、酢豚に潜り込んで命脈を保つしかなくなったのだ。少なくとも、パイナップルは、悪くない。

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長くなりすぎてもあれなので、閉じた。