うちは、ふたりとも口の行儀が悪いので、広義の政治的な、つまり世の中殆どのことについて、つきつめて話し合うことは少ない。だから、ウクライナ難民の支援についても、例外でなく、さらりとお互いの意見をいっただけに留まる。
夫は、日本にウクライナの人たちを積極的に受け容れて、準長期的に、それを希望する人たちには定住化の施策を講じるべきだという。国際的にも、何百万人かの難民が発生した現状をなんとしても改善するために、日本としても、そういう姿勢をみせることが肝要だという*1。
一方、妻であるわたしは、同じ大陸の端の島国ではあるけれど、故国とは、現下のようないきさつのあるロシアを挟んだ日本で、できれば一刻も早くウクライナに戻りたいという思いを抱きしめながら、生活のために人生のために、一日一日を刻まねばならないのは気の毒だと思う。お金や物資を潤沢に差し出しはするけれど、ウクライナの民ができるだけヨーロッパの域内で暮らせるようにお手伝いするのが親切ではないだろうか。
もちろん、もう日本で構わないから新しい暮らしを始めたいというウクライナの人たちは、たとえばうちのURの建物には、日本の人だけではなく、中国の人もインドの人も大勢いるから、ここに移住してIT系でも語学系でも仕事に就いたり、病後や老後の身の養いをしたりすればいいと思う。2DK中心で、かなり狭いけどね。
ほかの国籍やほかの民族の人にもほかになにか、と思わないこともないものの。