NHK日本放送協会は、『鎌倉殿の13人』総集編を第一章から最終章までの4部編成で、2022年12月29日午後に放送した。その前半をリビングのわりと大画面のテレビで録画再生して、後半は分けて自分の部屋の小さいPC画面で、NHKプラスで再生した。後者の方は、1月5日何時かまでの限定公開なので、お早めに。
あけましておめでとうございます。
— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) 2023年1月1日
『鎌倉殿の13人』、毎週月曜日に前日の視聴回のメモをブログで書くくらい、熱心に観ていたつもりでしたが、総集編をふたつめまで観たらば、見落としていたシーンがちらほらあって。あとふたつ、楽しみに観ます。#鎌倉殿の13人
大河ドラマで北条政子という人物を知り、永井路子さんの一連の小説から日本史に興味をもつようになった世代なので、今回の三谷吾妻鏡は、その後の歴史研究なども考慮されて、頭の中がひっくり返るのではないかと半ば期待し、半ば危惧していた。しかし、「予測不能エンターテインメント」と銘打たれているように、大の虫を生かすために小の虫は切り捨てられるし、ときには、上野介のような好漢が今後のシステム構築のために排除されたり、「武士の鑑と謳われた」畠山重忠が岳父の慾とその妻の怨みによって無慚にも死に追いやられたりする。彼らはけっして「小の虫」とはいえないだろう。そのあたりは、岩下志麻さんが政子を演じた大河と同じく、無常観が通奏低音として流れる平安末期から鎌倉初期のドラマだ。
実衣さんを演じた宮澤エマさんが糸井重里さんと行った対談が面白かったので、リンクを貼っておきます。
途中からけっこう忙しくなって、体力的にもきつかった2022年。それでも、日曜の夜に鎌倉殿を視て、月曜の日付のブログにメモを書いておくというリズムを曲がりなりにも保てたのは、このドラマが現代の世相を反映しつつ、古典の風も取り入れた良質な悲劇だったからだろう。ただし、悲劇をエンターテインメントとして受け止められるのは、自分の身に降りかかる苦しみをも客観視できる人間にのみ許された特権なのかもしれないが。