ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『鎌倉殿の13人』第33回

 後鳥羽上皇が、鎌倉の実朝の御殿へは源仲章を、他方、伊豆の修善寺の頼家の寓居へは猿楽の一行をそれぞれ送り込んで、若い主を籠絡して関東に揺さぶりを掛けようとする。その基本にあるのは、鎌倉殿の母方の祖父である北条時政が実質的な政権担当者となって、都の公家社会よりも優位に立とうとする動きへの牽制である。かつて九条兼実に出自の低さをあげつらわれた丹後局でさえ、大姫の入内工作のために上洛した政子につらく当たったように、武士の頂に立つ源氏の嫡流はともかく、北条氏などはもとをただせば伊豆の小豪族、走狗として働くならともかく、上皇や若い帝に対して堂々と物を申す資格などないという強烈な自信が宮廷人にはある。実力行使なら武士のほうが得意でも、こちらにはそれを上越す洗練された権謀術数の技術があるという自信が。それはそうと、善児の最期は、トウを養育したのに始まり、一幡を可愛がったことが前振りとなって気の毒でした。

(400字)

 

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