ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

こころを制御されているという感覚

 過去1ヶ月間から2ヶ月間の血液中の糖の状態を示すという、HbA1cの数値が、盛夏までの「ほぼよい」から、急上昇して「すごくわるい」ものに変化するまで数ヶ月しかかからなかった。理由がふたつ。ステロイド剤の思い切った増量と、わたしの食行動の激化。わたしは、ステロイド剤が急激に増えると、糖質、とくに果物が摂りたくなるようで、フルクトース(Fru・果糖)に、滅法よわい。折しも秋。りんごもみかんもわりと安くて旨い。ぶどうやメロンは高いから生ものは買わずに済んでいるけれど、輸入した濃縮還元果汁を詰めたジュースは、手広く安く商われている。

 そこで、新しい薬が処方された。これが、のみはじめて1週間だけど、かなり効いている。端的にいえば、食欲が落ちた。4時頃から動いていて、正午に昼食を食べるまでなにもほしくないので、朝めしを抜いていると、一日500kcalくらいは摂取熱量が簡単に落ちる。果物やフルーツジュースにも、手が伸びない。

 食べるか食べないかという選択は、人間の尊厳に深く関わるようで、上からでも下からでも出すか出さないかという、もう選ぶ余地なくその瞬間がやってきたら待ったなしの生理的反応とセットにみえることがる。ステロイドの影響で、なにか食べようと積極的に意識しているときと、この薬を服用して、いまはたしかに空腹だけども食べなきゃ食べないでもいいと摂食を放擲しているときと、どちらも同じわたしである。まあ、いろんな薬で内臓がくたびれているから、なにかを消化吸収してその残りと腸の古びたのを一緒に排出するというのは、あまりたくさんでないほうがよい。

このふたつは、どこか似たかおりがします。

 黄色いほうのテクスチャーとか、翌朝の洗顔時の指の腹の感触、最高ですね。かなりお安いのに。