ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

後日日記を終えて

どうにかこうにか4月5日以降21日までの後日日記を埋めた。これから毎日日記と5年日記をたとえ1日1行でも記載していくつもりだけど、半月分以上を一気に書くかたちでの後日日記にはやはり無理があるので、これからは溜めてもなるべく5日分以内にしたい。 丸美…

後日日記18 24/04/21

午後、テレビを観ていたら甲子園のデイゲームが阪神が3点取ってすぐ、7回でコールドゲームになった。阪神ファンは辛抱強いと思ったことには、この日の雨は気温がそれなりに高いわりには冷たく、銀傘の外で薄いパーカーを羽織っただけの人たちはさぞかしつら…

後日日記17 24/04/20

きのうの今日でなにが変わるというわけではないけれど、胃の働きを助けるくすりを食前にのむようになってから、徐々にものを食べるということを身体が思い出してきたようである。夕食にはなんと、生の魚を2切れ、がんばって食べた。いいのだろうか。冷凍の鰹…

後日日記16 24/04/19

朝、近所のクリニックへ行って、仰臥して腹部を触診していただいた。そのあと半時間ほど点滴をしてもらい、処方されたくすりを受け取って帰宅した。輸液も処方薬もたちどころに効くタイプのくすりではないけれど、なんとなく安心してそのあと少しビスケット…

後日日記15 24/04/18

夕食提供時、ふらつきがなかなかに厳しくて、お膳を真っ直ぐもって歩ける自信がもてなかった。そこで家族と相談して、掛かりつけの大学病院ではなく、面識はないけれど近所の内科のお医者さんに明日診てもらうということで意見が一致した。いわゆるホームド…

後日日記14 24/04/17

朝の5時半ごろ、山のほうから小鳥が窓際までやってきて何羽かで囀る。そして、夕方の5時半から6時半ごろまでは、下のグラウンドで小学生やそれより小さい子供たちがいわゆる遊び声というのを挙げながら、何人かで賑やかに跳ねている。 それを聴きながら、朝…

後日日記13 24/04/16

胃が弱って栄養が摂れないのなら、経胃でない栄養摂取の方法を考えたりするのが近代医学なのだろう。多少の水分を口から流し込んでしばらくすると、胃のあたりからキュルルと受け取りのサインが発せられる。そのあとは、干からびかけの身体のあちこちから引…

後日日記12 24/04/15

来月早々の定期通院を1週間ばかり早めていただいて、その折りに消化器内科を院内紹介してもらえればいいのではないかとのんびり構えていたが、発熱以来10日を経て、病態はよくなるどころか次第に篤くなり、おそろしくて体重計に載れずにいた。 なるほど冷蔵…

後日日記11 24/04/14

とうとう8歳のころから原則1回も見逃すことなく見続けてきたNHKの大河ドラマのリアルタイム視聴を断念する日を迎えた。今年の『光る君へ』について、家の中では秋山竜次さん演じる藤原実資の、たとえば、「Aは、たしかにCであるが、だからといってBがDでない…

後日日記10 24/04/13

寝込んで一週間にして足腰が弱って、朝餉の仕度もさらに休み休みしか続けられない。2リットルの水が入る薬罐をフルで沸かしては、これを片手で持ち上げられるのもあと数日間のことだろうと悟るような弱りぶりである。わたしのほかの家族は、家事、特に炊事が…

後日日記09 24/04/12

好物の苺が手に入ったので、ひとつふたつ蔕を取ってそのまま噛みしめた。いかにも苺らしい香気はかろうじて感じられるものの、甘いか酸いかの判別がつかない。熱で唇がひび割れてきたのと同様に、味蕾もだんだん弱くなってきたようで、家族に供する汁物の塩…

後日日記08 24/04/11

このころになると、昼と晩は、なんとか自分以外の家族の食事を休み休みしながら用意して、それでもどうしようもないときだけ、デリバリーを手配するようになった。毎食出前を頼まなかったのは、ひとつには、人数分の食事を取り寄せるとなると一度一度のこと…

後日日記07 24/04/10

水曜日。このあたりから、絶対的な摂取カロリーの不足等が原因で、思考の肌理が徐々に粗くなっていった。もともと炭水化物や蛋白質が足りていなかった上に、さらに食物が摂れなくなったものだから、あとはいまある身体の筋肉や脂肪等を基礎代謝とわずかな運…

後日日記06 24/04/09

火曜日。 ぼちぼち仕事と取り組みつつ(PCの作業が主なので、椅子に座って行えるからまったく平気。)、野菜2品と動物性蛋白質1品の主菜副菜を揃えては、家族に提供する。連続テレビ小説『虎に翼』が2週目に入り、主人公の寅子(ともこ)さんは、高等女学校…

後日日記05 24/04/08

月曜日になった。日中は、日当たりのよい南側の部屋で最低限の家事のほかはなにもせずに寝て過ごした。夕食の仕度が済んで配膳が終わると、自分は歯を磨いて塒へ戻った。この繰り返しの日常が、そののちほぼ11日間にわたって続くので、したがって後日日記の…

後日日記04 24/04/07

家族の一部が隣の府へ早朝から出掛ける。 だんだんと空になってきた胃腸から空気が抜けて、寝ていると腹がやや平らかになったように感じる。そのまま、胃を抱くように斜めにうつ伏せになり、ゆく春を惜しみつつ、薄暗い寝間でじっとしている。胃は、ときどき…

後日日記03 24/04/06

木曜の定期通院の日から3日目。そろそろ食べられないことで身体に新たな熱源が取り込めないのが原因で、ふつうならば饑く物憂くなりそうなものであるが、消化吸収という作業を一旦休止した身体は、なんとなく安らかである。 ところが、主病のほうの治療のた…

後日日記02 2024/04/05

早朝、熱は下がらないし、頭は破れ鐘を打ち鳴らすのを聴くように痛むけれども、年寄りの朝食は6時半過ぎと決まっているので、1時間前に起きて、電気圧力鍋に粥のお米をセットし、みそ汁と目玉焼き、あとは湯茶の世話をする。 この日から数日間、わたし以外の…

後日日記01 24/04/04

定期通院の日。この日は、帰路、バスの車窓から鴨川沿いの桜を背景に、おそらく結婚写真の前撮りをしているグループを2組見掛けるなど、陽光に恵まれた美しい日であった。にもかかわらず、わたし自身は、なんとなく体調不良で、夜に熱を出して苦しい思いをし…

起き上がるまでに猶予の要る身

早朝、熟睡ののち横臥していても用があることを思い出すとたちまち縦になれるのが数少ない取り柄だった。それがこのごろでは、『まだ四時か……。』と、常夜灯にしているLEDライトの弱い光に浮かび上がる時計を見上げて、寝るとも起きるともなしに眼を瞑って過…

ソメイヨシノが早くも満開

明日にはまとまった雨が降るかもしれない。だから、小鳥に花の中心を吸われてぽとりぽとりと花弁を散らせているソメイヨシノが、きょうを限りと精一杯に咲いているような気がして、押していた車椅子をくるりくるりと回しては、ほら、桜、きれいだね桜、と繰…

『ケーキの切れない非行少年たち』

たぶん掲載誌で何編か読んだことがあると思う。円柱型のケーキを3人で均等に分割するように、ケーキの上面に見立てた円に分割線を引いてください、という問題を出されて、たとえばまず円の中心を通る直径を引き、次にその直径に垂直な半径を書き入れる。円は…

休日午前にタクシーさんを確保できない不自由

また近所のショッピングモールに出掛けてきた。先に決済を済ませて店舗渡しに指定していたユニクロでの買い物が、4月1日までに受け取らないと自動キャンセルになるというので、てくてく歩いていった。自転車には、あいにくまだ乗れそうにない。 衣類(期間限…

腫れ物は辛抱の訓練を強いるもの

以下、体液の排出に関する描写を含みます。 わたしは、しばしば皮膚の表面に、「癕」と呼ぶことの多い腫れ物を作る。ヨウ。ヨウは、しばしば臀部付近に現れる。若いころには、稀に腋下に出てくることもあった。ヨウに見舞われた最初期にいった海辺の皮膚科で…

とん汁を炊いて昼と晩に啜る

きょうは、生協の宅配で、「予約のいちご」と「登録のいちご」の配達週が重なっているとかで、いちごが2パック届いた。薬理的な理由により、全般的に食欲が減退している現在、バナナ3分の1とか、数顆のベリーとか、比較的小さな動物のおやつのようなものがな…

きょうは筋肉を恢復させるための日/エナシュカ

ふつうに考えれば、とくに下肢の筋肉量が減り気味の人間が、標準的な体重の成人一人が座乗する車椅子を押して移動するには、往復2キロ弱は、やや長い距離なのかもしれない。それはそうなんだけども、このごろ、このあたりのタクシー事情はそれほどよくもなく…

車椅子を押して往復2キロほど

自宅からそれほど遠くはない総合病院まで、同居の後期高齢者の付添いとして、車椅子の動力の驢馬として。途中不可避の砂利道があるわけでなし、また、北風こそあれど晴れていたので、それほどきつくはない筈だけど、とにかく空気が乾燥していて喉が渇く。そ…

雷鳴とどろいたりして朝を迎えて

うちでは、わたしのほかの家族の寝付きはとてもよいので、火曜の明け方に雷を伴った激しい雨が降ったことをにわかには信じてもらえない。とりあえず、琵琶湖の水位が、マイナス0.03メートルになったのは、これから農業用水や生活用水の需要が増える夏期を控…

きょうも雨降り

現在、日本列島の沿岸に、低気圧が数多く発生している。ひとつに纏まられても面倒だけど、おかげで雨が降るのみならず強い風の流れが形成されているようだ。 洗濯をして、干し物をベランダに吊したとしても、雨が降り込んでくる心配はほとんどないようなのだ…

『ある男』

息子のひとりを病で亡くし、夫とも離婚して横浜から故郷の宮崎の山村へ戻ってきた女が、遠い伊香保温泉の旅館の次男坊と名乗る男と知り合ってやがて再婚する。新しい夫は、女の連れ子である彼女のもうひとりの息子をかわいがり、女との間にもうけた娘の父親…