ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『ちょっと思い出しただけ』

ダンサーで振り付けも行っていた青年は、足の怪我をきっかけに、仕事をやめる。一方、かつて演劇を志していた娘は、タクシーの運転手として東京の街を日夜めぐる。ふたりは一時期交際していて、それも結婚を考えるくらいの深度でお互いを視界に捉えていたの…

桃を送って食べさせる

すでに例年のことで、この時期、九州の田舎に本州の東半分などで穫れた桃を送っている。「など」が付くのは、富山県魚津の桃を何回か送っているからで、魚津が本州の西に入るかそれとも東に含まれるのか自信をもって判じることができない。ともかく、魚津の…

台所は、灼熱の、熱風の

台所のガス台のすぐそばに南向きの掃き出し窓がある。火を使っている最中、これを閉めると、たちまち額から汗が噴き出す始末だけど、閉めないことには炎が安定して鍋底に当たらない。食事を作るという目的の前に、人間向きの気温湿度のもと呼吸するというわ…

紙の新聞を取るのをやめて数ヶ月

日本経済新聞を数十年、ASAから配達してもらって読んできた。この地域では、日経新聞は、朝刊と日曜以外は夕刊の配達がある。だから、週に13回、配達がある。それが玄関口に届く。玄関口でばさばさと開いて一覧して、広告と分けて、また畳む。ウェブで気にな…

桃が売切だった

近頃の食品宅配は、2006年に加入したらでぃっしゅぼーやさん。夜も遅くなってからの配達になるけれども、かえってそのほうが受取りが楽だ。というのは、うちの玄関は西日がとても強くて、夏の日没前は建物が日光によって帯びた熱が輻射熱になって玄関先に立…

なんだか大雨の気配があった

明け方、蒸し暑さを覚えて外を眺めると、雨降り。これならば、30℃に届くまで、しばし時が稼げるぞとうれしさ半分、金融機関に行かねばならないのにと疎ましさ半分である。気候激甚化の砌、盛夏のうちは、照っても降っても外に出るのは難渋するのが常で、しか…

『鎌倉殿の13人』第28回

土地の境界画定が主であったという御家人同士の訴訟を扱うための13人の宿老、それに加えて頼家の側近である若い御家人の子息たちのグループが鎌倉殿を取り巻いて、新しい時代の鎌倉政権が動き始めたようにみえたのに、なぜか第28回の終わりには、梶原殿とそ…

どうしたって暑いし汗は流れる

短い旅から戻って、土曜の午前までは机に向かっていたような気がする。うちの住戸を含めたこの住宅群に居住する世帯数は軽く1000を超えるそうで(しかし、2000には遠く届かない。)、だから、少なくとも日中は、ほぼ常時クロネコヤマトさんの緑のカートがど…

土用の丑の日

今年は、イトーヨーカドーさんの勧めに従って、7月の入ってすぐに、小さな「鰻重」を2つ予約しておいた。小さな器にめしを敷き、その上に鹿児島県産鰻の蒲焼きを半分ずつ置いたもので、1つあたり税抜1580円する。これを少しだけレンジアップして、冷やしたト…

暑いけれども台所に立つ/ホテルの朝めし

旅行に出る前は、省略気味の食事で、いざ旅の空となれば、ホテルの朝食、外でのご馳走の昼食、部屋に戻ったあとでのデパート地下のお弁当である。 ホテルの朝食は、ブッフェスタイルで、わたしは、ヨーグルトとパン、珍しいので煮物2種ぐらいと、あとはコー…

『鎌倉殿の13人』第27回

1182年生まれの頼家が父の死を受けて鎌倉殿として立ったとき、あまりに未経験であったために御家人同士の訴訟に関しては文官4名を含む13人の宿老による合議制に委ねられることになった。これが、第27回の筋である。 頼家の母親の実家である北条氏と、頼朝の…

もりもり寿しさんでお昼

初日と2日めに照って焼かれて、3日めに水を被ったので、なんとなくくたびれて京都を早めに発つことにした。京都駅は、烏丸口の在来線改札をくぐったところに0番線ホームがあり、だいたい大阪方面からきた電車がおおよそ琵琶湖の岸や北陸へ行く人を拾っていく…

大雨が降った日の外出

午前中、大雨が降っているようだと思いながら、先に出かけた夫と待ち合わせするためにホテルのロビーでタクシーを呼んでもらう。そのタクシー、なかなか来ない。30分ほどして、後祭の山を立てるために交通規制が行われているのを避けて、一本上の通りから乗…

京セラ美術館へいった

月曜ではあるけれども、海の日という祝日であったので、美術館などはお休みではない。だから、京都市京セラ美術館でコレクションルームを見学した。今期は、なかなか実験的でおもしろい作品が並んでいた。2005年に亡くなった倉橋由美子さんの単行本の装丁な…

祇園祭・前祭の山鉾巡行の日に

日曜の朝、日本橋で家族と別れたあと、ひとりで東京駅から新幹線に乗って西へ向かった。ちょうど3年ぶりの祇園祭の前祭、山鉾巡行の日とあって、ちらほらとその見物に行く話をしているお客さんたちも。そういう人たちは、わたしよりもずっと前の新幹線で京都…

箱に詰めて送り出す着替え

17日から数日間、関西方面に旅行に出るので、16日のうちに着替え等を段ボール箱に詰めてホテルに送っておく。クロネコヤマトさんへの集荷依頼は15日のうちに出して、伝票までプリントアウトしてきてもらい、その上でクロネコメンバーズの割引額の大きいほう…

体力という目に見えにくいもの

およそ2ヶ月に1回のD大学医学部附属病院への通院は、今回も無事に終わった。わたしの主病の自己免疫系の疾患は、外見からはほぼ分からないもので、数次にわたる長期入院中は、婉曲に、あるいは直截に、「すごく元気そうにみえるのに、ほんとうに病気なのか…

きょうは病院に通う日

ほんとうは、先週の7日に通院する約束だったのを一週間遅らせていただいたので、なんとしても遅刻するわけにはいかないと緊張していたら、なんと5時前に目が覚めた。顔を洗って仕度をして、6時半過ぎのバスに乗って出かける。このバスに乗ると、乗換地点のス…

腹を立てすぎる孤独

わたしひとりが気ぜわしい思いをしているだけならよいのだが、住んでいる住宅の敷地内外が、今年に入ってからにわかに落ち着きをなくしているように思う。平たくいえば、南アジア系の入居者等と、古くからいる住民の間の軋轢である。おもな争点は、住戸内や…

はてなボトル的ななにかを2題

わたしが普段拝見しているブログのエントリに向けて、届いても届かなくても構わないような内容で2題。 まず、食事と免疫力の話。わたしの病気の特徴的な点のひとつは、やる気を出しすぎた自己免疫が外から入ってきたものを排除するのではなく、自分の身体を…

『誓約』『侍女の物語』

1985年に発表された『侍女の物語』で、マーガレット・アトウッドは、度重なる自然災害や放射能汚染に見舞われた近未来のアメリカ合衆国で、クーデターを成功させた『ヤコブの息子たち』という勢力が政権を握り、ギレアデという政教一致の国家を成立させたの…

きょうは投票日

朝のうちに投票を済ませようと早めに起きたけれど、昨夜あまりの痒さにまけて服用した頓服の抗ヒスタミン剤が残っていて、朝食後、十数分間固まってしまう。ともかく気を取り直して出かける。 目的の投票所は、この住宅の敷地とは道一本挟んだだけの公立学校…

食物を口に運ぶ行為の周辺に付随する義務と責任

ふだんはそれほど深くも考えずに行う飲食という営みが、体調が乱れてくると俄然慎重さを要求する。大きな病気をしてから、ときには食べないでいるほうがむしろ楽なことがあることを学んだ。一旦食べてしまえば、消化して吸収して、残った分は体内の老廃物と…

それほど早くは回復しない夏の疲れは

京都では、美々卯で冷たい蕎麦に天ぷらを添えた定食を注文するのを楽しみにしていた。これは、2月にたぬき蕎麦を食べたときに決めていたことで、いくら暑くても万全の体調で伊勢丹の上のレストラン階に向かうつもりでいた。 しかし、昨日の日帰り、朝食は行…

這うようにしてなんとか西に向かう

熱中症予防のために、水分と休息をたっぷり取りましょうといわれる。しかし、6日の午後から胃腸の状態が常ならぬさまであったわたしは、7日の早朝から出かけるに際して、身体の中から、なかんずくは胃腸から水分を抜いておかねばならなかった。ふだん油断を…

どうやら体調不良のようだ

このところ、心に負担に思うことが増え、特に7月に入ってからはくたびれてしきりと頭痛がして、これはもしや軽い多臓器不全の言い換えであるとされる熱中症ではあるまいかと思っていたら腹痛がおきた。痛み止めと痒み止めを服用して、半ばどころか3分の2くら…

『笹の舟で海をわたる』

1955年ごろの東京、学校を卒えて洋裁店に勤めていた主人公は、学童疎開で一緒だったという娘に声を掛けられる。その娘、風美子は、主人公の生活に、そして人生に巧みに入り込み、50年の歳月が流れる。 角田光代さんの『エコノミカル・パレス』もやや長いと思…

『鎌倉殿の13人』第26回

ドラマを撮影する便宜上、しかたないのでしょうが、大蔵御所の奥、頼朝が臥せっている部屋の室礼が春夏仕様で、水垢離を取ろうとした時政と義積と時連があっさり断念する寒さにあれでは、おそらく脳の病変で倒れた人には酷だなと思った。では、どうしていた…

au by KDDI の携帯電話が繋がらない

2日土曜の未明から、4日朝になっても、携帯電話の接続が難しい。データ回線は復旧しているものの、依然、「トラヒックの輻輳を軽減するため、流量制限などの対処を講じて」いるために音声通話に制限が掛かっているらしい。 news.kddi.com 訪問看護ステーショ…

『エコノミカル・パレス』

ちょうど今世紀に入りそうな時期の、つまり、いまを遡ること約20年前の東京で、主人公と年下の彼氏は同棲生活を送っている。主人公の年のころは、34歳。「よい大学の文学部東洋哲学科」を卒業して、ライターの仕事と飲食業のアルバイトを兼業している。彼氏…